予備校、学習塾のゆくえ

昨年8月、三大予備校の一角である代々木ゼミナールが大規模な校舎縮小を発表し、メディアでも連日取り上げられるなど騒ぎとなっていました。昨今の少子化、そして浪人生の減少が原因とされています。実際、18歳人口は平成4年には205万人だったのに対し、平成26年度には105万人と約半減しています。同様に、浪人生については文部科学省が発表している「学校基本調査」によると、平成4年には大学入学者に占める浪人生の割合は34.9%だったのに対し、平成26年には13.7%にまで減少してしまっています。

今後の予備校、学習塾はどうなるのでしょうか。ひとつには、「大手による寡占化」が挙げられます。大学受験予備校では、規模の拡大と受験生の青田刈りを狙って中学受験、高校受験塾を買収したり、合併したりする動きがさかんです。たとえば、さきほどの代々木ゼミナールは中学受験、高校受験大手のSAPIXを買収しましたし、東進ハイスクールを経営するナガセは中学受験の老舗である四谷大塚を買収しました。

このような動きは大手出版社であるベネッセなど、異業種からの参入も含めて活発で、今後も注目すべき動きです。さらに、「経営の多角化」が挙げられます。中学受験から大学受験まで扱う早稲田アカデミーでは、学校の教員をメインターゲットとして授業力向上、人材育成をうたった研修サービスを実施しています。また、三大予備校のひとつである河合塾は、中高一貫校の経営に乗り出しました。

いずれも、これまで本業で培ったノウハウやネームバリューを売りにした新戦略といえます。このように、予備校、学習塾業界では少子化によるパイの減少を見据えた新たな戦略を打ち出しています。しかし、目の前の学生を一人でも獲得し、合格へと結びつけることが経営の基本であることは言うまでもありません。

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